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2009年08月
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みんなちがって みんないい

金子みすゞ

 金子みすゞは、大正時代末期から昭和時代初期にかけて活躍した童謡詩人である。1903(明治36)年山口県大津郡仙崎(現・長門市仙崎)日本海に面した小さな漁師町の生れで3歳で父を亡くし幼くして養子に出されその後結婚、童謡詩人として注目を浴び23歳で結婚、一女を授かり、離婚、1930(昭和5)年、26歳という若さで自らその生涯を閉じたのです。
 私たちは、平等をめざして努力してきたつもりでした。しかし、教えに出会ってみると、私たちはすでに本来平等だったのです。私たちは皆弱く愚かで思い通りにならない人生を送り、死ぬべき身であるということで平等なのです。だからこそ阿弥陀様は私たちに願わずにいられないのでしょう。その平等を私たちの知恵と、はからいで差別しているのです。その私たちが、共に他と比べない者同士として支え合い助け合って生きていこうよする時に世界は変わって見えてくるのだと思います。
 世の中は何でもプラス思考が基準ですが、それはいつも「自分の都合」です。人の世話になるのがマイナスで、世話をするのがプラスということはないのです。プラス思考にしばられて、マイナスをいかにプラスに変えてゆくか腐心する前に、今自分の現実を与えられた事実として受け止め、そこから出発するよりないでしょう。
 自分の出来ないこと、気づかないことを認めていくことが大事だと、私たちの歩みの中で、都合よく進むこと、思うようにならないこと、さまざまです。「こんなことなら、しなければよかった」と思うこともたくさんあります。しかし、私たちにとって良く見えることも悪いとしか思えないことも、そのすべてに意味があり、そのすべてが決して捨てられることはないという確信が『南無阿弥陀仏』という如来さまとの交流によって与えられるとき、良いか悪いか気にする必要も他と比べる必要もなくなります。どの一人どの一つとも尊いもの同士という、完全な平等が開かれてくるのでしょう。気がついてみると、私たちはもともと完全な平等の中に生まれてきているにもかかわらず、自分の都合と経験値等で、自らが不平等・差別の世の中にしてきたのです。

 

私と小鳥と鈴と
私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面を速く走れない。
私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように 
たくさんな唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、 
みんなちがって、みんないい。

 
森林公園支坊 渡邊 晃

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